AWS再入門2018 リザーブドインスタンス購入編
こんにちは。池田です。本州では既に梅や桜が満開どころか散り始めている季節のようですが、札幌はまだ一部の路上に雪が残っています。日中は気温が10度を越えることもありますが、早朝や夜の冷え込みはまだしばらく続きそうです。
はじめに
前回の投稿AWS再入門2018 リザーブドインスタンス編でEC2 RIの購入準備までをご紹介しましたので、今回はマネジメントコンソールを使ったリザーブドインスタンス(RI)購入の手順についてキャプチャ画像を掲載しつつご紹介します。
EC2 RI購入手順
- 事前に作成した購入予定一覧を用意してから、AWSマネジメントコンソールにログインした後、EC2ダッシュボードからリザーブドインスタンス購入ページへ移動します。
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購入画面にも手順が掲載されていますが、各選択項目(購入対象を絞り込むフィルターと思ってください)についてご紹介します。
上記画像では購入時に選択していく際のオススメ順に番号をつけています。それぞれについて説明します。
- (1)プラットフォーム : EC2インスタンスで利用するOS種別を選択します。
* 2013年5月以前に作成したAWSアカウントの場合、プラットフォームにそれぞれ(Amazon VPC)という選択肢が表示されます。 これはEC2-Classicが利用できるアカウントで、どちらのVPC上にEC2インスタンスを起動させるのかで容量保証に違いがあるためです。両者の違いについてはこちらの記事で詳しく紹介されていますのでご参照ください。
- (2)テナンシー : デフォルト(共有タイプ)かハードウェア専有タイプかを選択します。
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(3)提供クラス : スタンダードタイプかコンバーティブルタイプ、または両方を購入対象として表示させるのかを選択します。スタンダードタイプの方が割引率は高くなります。
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(4)お支払い方法 : 購入するRIの料金を支払う方法を選択します。支払い方法は以下の3種となります。
- 前払いなし(No Upfront) : 初期費用が最も安くなるが、月割りでのRI購入料金が発生します。
- 一部前払い(Partial Upfront) : RI購入料金の一部(AWSによりあらかじめ決められています)を初期費用として支払い、残金を月割りとする方法です。
- 全前払い(All Upfront) : RI購入料金を全額その月の利用費として支払う方法です。
- (5)期間 : 1年または3年を選択します。購入画面では以下の表記となっています。
- 1年 : 1月-12月
- 3年 : 12月-36月
- (6)インスタンスタイプ : 購入したいインスタンスタイプを選択します。ここで誤った対象を選択してもやり直しが可能ですが、慎重に操作されることをお勧めします。
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(7)検索 : ここまでで選択した条件に該当するRIを表示させるために使います。これは、条件を変更した都度クリックする必要がありますので、複数タイプの購入をする際には忘れないよう注意が必要です。 Linux/UNIX、デフォルト(共有タイプ)テナンシー、スタンダードタイプ、全前払い、1年という条件で m4.2xlarge を検索したのが下記となります。
ここで購入する数量を入力し、間違いがなければカートに入れます。その後、画面右下にある「カートを見る」ボタンから購入内容の確認画面へ移動します。
キャパシティの予約をしたい場合
特定のアベイラビリティゾーンにおいて、任意のインスタンスが確実に起動できるようキャパシティの予約を行いたい場面があると思います。 この場合はRI購入画面右上にある「キャパシティ予約のある提供タイプのみ表示」という箇所にチェックを入れると表示される「アベイラビリティーゾーン」を選択する必要があります。
購入するRIの最終確認
ここまでの手順で購入予定のRIをカートに入れましたので、画面右下にある「カートを見る」ボタンをクリックし、購入対象の最終確認を行います。 下記画像の線で囲んだ箇所をそれぞれ確認しましょう。事前に用意しておいた購入予定一覧と見比べて、間違えていないかを(できれば二人以上で)確かめた後に画面右下にある「購入」ボタンをクリックしましょう。
入力内容に間違いがあった場合は「削除」や数量の訂正を行います。不足していた場合は「さらにカートに入れる」で追加します。右上の「X」をクリックすると入力した内容が全て破棄されます。 「購入」ボタンをクリックすると、リザーブドインスタンス一覧画面に移動します。購入直後は決済処理手続きが行われているため、ステータス欄「State」の値が「payment-pending」と黄色く表示されます。 決済処理が正常に終了するとここが「active」という緑色の表示に変わります。これでRIの購入が完了したことになります。
まとめ
今回はEC2 RIの購入手順についてご紹介しました。RDSやElastiCache、Amazon Redshiftなども同様にRIを購入できますが、それぞれ購入画面が異なっていますので初めて購入される場合は、事前に購入画面を眺めておくと良いでしょう。 前回の投稿AWS再入門2018 リザーブドインスタンス編でもご紹介しましたが、長期間稼働させるインスタンスについては計画的にRIを利用することで大幅なコスト削減が期待できますので、ぜひ活用を検討してください。 この投稿がどなたかのお役に立てば幸いです。